例のインスパイヤ
2010.03.12 Friday 20:00
yoshino
中学では水泳部に所属し、犬掻きにおいて市内の記録を持つほど泳ぎの達者な麻奈は、
兄の目で見ても可愛らしい部類に入るのではないかと思っている。乳房が大きいせいで
実際の年齢よりも上に見られる事を本人は嫌がっているが、その理由は軽い男に声を
かけられやすいからだという。兄妹は二歳違いの為、小学校、中学校を一緒に通い、麻
奈は兄にかなり依存する所があったが、そのせいで異性に対する興味が遅れているの
かもしれなかった。
「そういえばお前、部活はもう卒業か?」
「うん。この前の大会でおしまい」
「じゃあ、これからは受験に備えないとな」
「私、お兄ちゃんと同じ高校に行くつもりよ」
「お前ならもっと良い所に入れないか?」
「だって、お兄ちゃんと一緒の所に行きたいんだもん」
麻奈は片目を瞑りながらそう言った。
「上級生に兄弟がいると、良い顔できるんだよね」
「こいつ」
麻奈のずるさに勝は苦笑いせざるを得なかったが、内心、ちょっと萌えたりもした。美しい
妹を連れて校門をくぐり、桜の咲く校内を歩けたらどんなに楽しいだろうとも思った。だが、
この時、米国製のゲーム機の正面に設えられているリング状の起動ランプが、真っ赤に
なっているのに兄妹は気づかなかったのである。南〜無〜。
それからしばらくしたある日の事。勝は級友の村本から声をかけられた。
「お前さ、親戚に根元麻奈って子いる?」
普段、あまり口を利く事もない相手だったので、彼から妹の名前を聞かされるのは意外だ
った。
「妹だけど」
「えっ?」
村本は目を丸くした。そして何かばつの悪そうな表情をし、作り笑いを浮かべ始めた。
「麻奈がどうした?」
「いや、別に。この前、友達を通じて知り合ったからさ。珍しい苗字なんで、てっきりお前の
親戚かなんかだと…」
勉強そっちのけで遊んでばかりいる村本は女友達が多く、交友関係がかなり広いという話
だが、その分、悪い噂も常に付きまとっていた。
743 名前:例のインスパイヤ/パパイヤ 投稿日:2010/02/15(月) 17:32:51 ID:bCo3Uhoh
特に女癖が悪く、素行のよくない友人とつるんで、かなり際どい事も平気でこなすと評判
だった。勝は村本と妹が知り合いになった事に対し、露骨に不快感を抱いた。村本とは
それきり話はしなかったが、しばらくすると不穏な噂が他人を通じて、勝の耳に入るように
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