double cross 《Satomi-SIDE》 Part01

2010.04.06 Tuesday 18:40
yoshino



 釘付けにされた両手が自由になると、かわりにスカートの中に黒木くんの手が侵入してきた。

「いやいやっ、ホントにやめて。誰か来ちゃう」
「来なかったら、最後までしてもいいんですか?」
「……」

 強く見つめてくる黒木くんに、はっきり否定の言葉を告げられない。

「目、潤んでますよ」

 ゆっくり黒木くんの顔が近づいてくる。

 さっきまでの強引なキスじゃなくて、優しくタッチするような感触。
 反応を探るような動きに、あたしも同じように返す。
 互いを求め合うようになるまで、さして時間はかからなかった。

 さっきまで聞こえなかった、粘膜が交わる音がオフィスに響く。
 自然に彼の首に腕を回して、脳が溶けるような痺れに溺れる。
 心の中で響いていた警報が遠ざかっていく。

 黒木くんが、あたしのブラウスのボタンを外しはじめた。

「学生のときは、先輩のブラの線が透けてるだけで興奮したのに」

 ブラに指をひっかけて、

「見ますよ」

 そう予告されたのが恥ずかしくって、乳首を見られる刹那、あたしは顔を逸らした。
 結婚してはじめて、旦那以外の誰かに肌を晒した瞬間――。
 黒木くんの息を飲む音が聞こえてくるみたいだった。

 黒木くんが、あたしの胸の先端を味わいはじめる。
 声、我慢できない。
 やんっ、やんっ、って甘えて鳴いた。

「やっと感じてる声聞けた。すげー可愛い。これだけでイキそう」
「お願い、待って。誰かくるよ」
「もう止まらない」
「――どっか行こ」
「それって、抱かれてもいいってことですよね?」
「……」

「一度だけ」そう言って、あたしは黒木くんのモノになる約束をした。

     ×     ×     ×     ×


235 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/01(木) 16:08:26 ID:GbYVXf2f [3/7]

 ――ただいま。
 ――おかえり。

 それさえ、まともに喋れないんじゃないかと思うくらい、家に着いたときのあたしは混乱していた。
 旦那の顔を見た瞬間、罪悪感で胸がいっぱいになったけど、意外に話を合わせることができるのに驚いてる。

「今日はまた随分遅いな」
「ん、でも、もう残業は少なくなる予定だから」

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