2008.03.24 Monday
397 名前: ◆ZtIYUppedA 投稿日:2008/03/17(月) 18:24:34 ID:KF7Gjesq
-*-*-
剣
-*-*-
まだ尖っては、いない。
まだ充分ではない。
剣に水を掛け、手を前後に動かす度に金臭い匂いと共にシュイっという鋭い音が部屋の中に響き渡る。
放っておいて久しいこの鈍らの剣と共に、自分の心を奮い立たせようとする。
勝てるか?勝てるわけが無いだろう。お前はただの宿屋を経営している若造だ。
相手を誰だと思っている?あの怪物どもを片手で屠るような奴らだ。
黙っておけ。黙って我慢をしていれば、そのうち出て行く。
それまでのほんの少しの我慢だ。そう、あと3日もすれば。
3日もすればあの怪物を倒して、町中の感謝の声と共に出て行くさ。あの勇者達は。
頭の中で声が響く。
頭の中の声を振り払うように前後に動かす手を早めたその瞬間、後ろから声を掛けられた。
後ろを振り向く。
いつの間にか部屋のドアが開かれていて、そこにサクヤが立っていた。
「サクヤか・・・どうした?」
できる限り明るい声を掛けてやる。
黒眼が印象的なエキゾチックな顔立ち、前髪に軽くウエーブがかかったセミロングの髪、
小麦色に焼けた肌、すらりとした肢体。
サクヤは19歳と言う年齢の割りには情熱的とも言える大人びたイメージを持っている美少女だった。
俺より5歳も若いが、その大人びたイメージのせいでそれほど年齢差があるようには周囲には見られない。
-*-*-
剣
-*-*-
まだ尖っては、いない。
まだ充分ではない。
剣に水を掛け、手を前後に動かす度に金臭い匂いと共にシュイっという鋭い音が部屋の中に響き渡る。
放っておいて久しいこの鈍らの剣と共に、自分の心を奮い立たせようとする。
勝てるか?勝てるわけが無いだろう。お前はただの宿屋を経営している若造だ。
相手を誰だと思っている?あの怪物どもを片手で屠るような奴らだ。
黙っておけ。黙って我慢をしていれば、そのうち出て行く。
それまでのほんの少しの我慢だ。そう、あと3日もすれば。
3日もすればあの怪物を倒して、町中の感謝の声と共に出て行くさ。あの勇者達は。
頭の中で声が響く。
頭の中の声を振り払うように前後に動かす手を早めたその瞬間、後ろから声を掛けられた。
後ろを振り向く。
いつの間にか部屋のドアが開かれていて、そこにサクヤが立っていた。
「サクヤか・・・どうした?」
できる限り明るい声を掛けてやる。
黒眼が印象的なエキゾチックな顔立ち、前髪に軽くウエーブがかかったセミロングの髪、
小麦色に焼けた肌、すらりとした肢体。
サクヤは19歳と言う年齢の割りには情熱的とも言える大人びたイメージを持っている美少女だった。
俺より5歳も若いが、その大人びたイメージのせいでそれほど年齢差があるようには周囲には見られない。